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出産を終えると、母体には想像以上のダメージが残ります。
特に産後6~8週間は「産褥期」と呼ばれ、子宮やホルモンバランスが少しずつ戻って行く大切な時期です。
本記事では産後にやってはいけないことをまとめながら、安静にすべき日数や外出できる時期などを分かりやすくご紹介します。
産後にやってはいけないこと
産後すぐの身体は非常にデリケートなため、回復を妨げたり、母乳に影響を与えたりする行動は控えることが大切です。
水を使う家事や重い家事
ゴミ捨て・買い物・掃除全般・お風呂洗い・洗濯物の上げ下ろしなど、普段は簡単にできるような家事であっても母体には大きな負担となります。
これらの行動は腰や骨盤にダメージを与えやすいため、パートナーや家族のサポートが重要です。
目を酷使すること
読書やスマホでのネットサーフィンで目を酷使すると、自律神経が乱れたり、身体の回復が遅れたりする可能性があります。
休養を最優先にし、画面を注視する時間は短めに留めましょう。
激しい運動や無理なダイエット
産褥期に激しい運動や食事制限をすると、出血や貧血のリスクが高まります。
運動は産後1ヶ月健診の際、医師の許可を得てから始めることが大切です。
長距離・長時間の外出
長時間の外出は、体力を消耗し骨盤にも負担がかかります。
産まれたばかりの赤ちゃんにとっても負担になりやすいため、短時間かつ必要最低限に留めましょう。
喫煙
タバコに含まれるニコチンは、母乳を介して赤ちゃんへと移行します。
少量であっても赤ちゃんがニコチン中毒になり、発育への影響や呼吸障害を引き起こします。
飲酒
ニコチン同様、アルコールも母乳から赤ちゃんへと移行します。
赤ちゃんの肝臓に影響を及ぼし、正常な成長を妨げる可能性があるため、授乳中の摂取は推奨されていません。
カフェインの摂りすぎ
カフェインも母乳へと移行し、赤ちゃんの睡眠に影響を及ぼします。
妊娠中同様1日に200~300㎎以内を目安に、摂り過ぎには注意が必要です。
湯船での入浴(産後すぐ)
子宮口が完全に閉じるまでの3~4週間は、感染のリスクがあるため湯船への入浴は控えなければなりません。
別途、病院から支持を受けている場合は、医師や助産師に相談のうえ入浴を再開しましょう。
重いものの持ち運び
子宮や骨盤の状態が不安定な産後は、重いものの持ち運びによって子宮下垂や子宮脱が起こりやすくなります。
産後1ヶ月検診前の性行為
会陰切開や帝王切開の傷が癒えておらず、感染や再出血のリスクがあるため、産後1ヶ月以内は性行為を控える必要があります。
産後1ヶ月検診で診察を受け、問題ないと判断された後に再開しましょう。
産後の安静にすべき日数と過ごし方
産後6~8週間の産褥期は、身体が回復するまでに十分な休養が必要です。
焦ることなく、段階を追って休養と活動を調整することが大切です。
産後から2週間ぐらい|安静にする
出産直後は、とにかく身体を休めることが大切です。
授乳とおむつ替え以外はなるべく横になり、家事は家族に任せましょう。
母体がしっかり休むことで、母乳の分泌もスムーズになります。
産後3~4週間|徐々に活動し体を慣らす
この時期は、少しずつ家の中で動けるようになりますが、焦って床上げをする必要はありません。
散歩や簡単なストレッチから始め、体調に合わせて無理のないように過ごしましょう。
産後5~8週間|ゆっくり元の生活に慣らしていく
出産から1ヶ月を過ぎると、少しずつ家事や外出が可能となります。
とはいえ、完全に回復しているわけではないため、疲れが出たら横になるなど自分の身体と相談しながら休憩を取ることが大切です。
産後の外出開始の時期と注意点
産後の外出は、母体の回復状態によってタイミングが異なります。
たとえ検診で「外出OK」といわれても、完全に回復しているわけではないことを覚えておきましょう。
まずは母体の回復を最優先に、短時間の外出から徐々にスタートすると安心です。
外出開始のタイミング
産後3週間を過ぎると、短時間の外出が可能となります。
本格的な外出は産後1ヶ月健診を過ぎた後まで待ち、近所の散歩やコンビニ程度に留めましょう。
無理に外出すると、出血が再開したり貧血やめまいを起こしたりする恐れがあります。
外出するときの注意点|赤ちゃんと外出する場合も
赤ちゃんと一緒に外出する必要があるときは、以下の点に注意しなければなりません。
- 外出や短時間かつ近場から、無理のない範囲に留める
- 気温差が少ない時期や時間帯を選ぶ
- 授乳やおむつ替えの環境を整えておく
- 直射日光を避け、汗が溜まりにくいよう注意する
赤ちゃんは体温を調整するはたらきが未熟なため、外気に強く影響を受けます。
出かけるときは大人目線ではなく、赤ちゃんの目線で快適な環境を整えることが大切です。
まとめ
産後の身体は大きな変化の途中にあります。
負担の大きい家事は控え、身体を回復させることを第一に考えましょう。
安静の時期には個人差があるため、決して無理はせず、不安なことがある場合は医師や助産師へお気軽にご相談ください。