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2025.08.14 BLOG
産科医が無痛分娩の流れについて解説

「できるだけ痛みを和らげて出産したい」と考える妊婦さんにとって、無痛分娩は大きな選択肢の一つです。

しかし、いざ選ぼうと思っても、当日の流れや準備・注意点など具体的なイメージが持てない方も多いでしょう。

本記事では無痛分娩の流れを詳しくご紹介するとともに、安心して出産に望むための事前準備や心掛けについても解説します。

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無痛分娩の流れ|当日のスケジュールと段階別の進行

無痛分娩は、スケジュールを理解しておくことで当日を安心して迎えられます。まずは一般的な進行について、順を追ってご紹介します。

①病院到着から麻酔の準備まで

計画的な無痛分娩の場合、事前に指定された日時に病院へ向かいます。受付を済ませた後は、すぐに母体と胎児の健康状態をチェックするため、測定やモニタリングが行われます。

  • 血圧・心拍・体温の測定
  • 胎児心拍のモニタリング(NST)
  • 子宮口の開き具合を確認

この段階で分娩の進行度が見極められ、麻酔開始のタイミングが判断されます。

②麻酔の開始タイミングと方法

無痛分娩の多くは、「硬膜外麻酔」を用いて行われます。これは背中から細いカテーテルを挿入し、麻酔薬を少しずつ注入するものです。

タイミングとしては、子宮口が3~5cm程度開き、陣痛が安定してきた頃に開始することが多いです。

麻酔が効いてくると陣痛の痛みが軽減され、呼吸や力の入れ方がだんだんとわかってくるでしょう。

③分娩中の様子と麻酔管理

麻酔中も陣痛の波は続くため、医療スタッフは分娩の進行をこまめに確認します。

麻酔薬は必要に応じて追加や濃度の調整を行い、「まったく痛みがない状態」よりも、いきむ感覚が残る程度にコントロールされます。

これは出産の際に重要となる力みやすさを保ち、スムーズな分娩を促すためです。

④出産後のケアと注意点

赤ちゃんが誕生した後は、胎盤の排出と会陰の縫合が行われます。

この間も麻酔が効いているため、強い痛みを感じることはほぼありません。麻酔カテーテルは分娩後数時間以内に抜去されます。

無痛分娩後は一時的に排尿障害や足のしびれが残る場合がありますが、多くは数時間から数日で回復します。

無痛分娩に向けた準備|妊娠中にできること

出産当日をスムーズに迎えるためには、妊娠中からの準備が欠かせません。ここでは、持ち物と入院中の心構えについて解説します。

準備しておく持ち物

入院時は、主に以下のようなアイテムが必要です。病院によっては特別な準備が必要となる可能性もあるため、病院で発行された入院案内を確認し、大きなバッグにひとまとめにしておくと安心です。

  • 母子手帳、診察券、健康保険証、同意書や入院書類など
  • パジャマ(前開き、複数枚)、産褥ショーツ、授乳用ブラジャーや下着類
  • バスタオル・フェイスタオル、スリッパなど
  • 飲み物(ペットボトル用ストローがあると便利)
  • ゼリー飲料など(食欲がない時のため)
  • ガーゼハンカチ、赤ちゃん用肌着・衣類(退院時)
  • 洗顔・保湿等の基礎化粧品、歯ブラシセット、ウェットティッシュ
  • 筆記用具、印鑑、小銭
  • 母乳パッド等(必要に応じて)
  • その他(産院が指定しているものなど)

入院中の準備・心がけ

入院すると、血圧や心拍を測るモニターを装着したり、点滴が行われたりといった準備が始まります。計画無痛分娩の場合、多くは分娩の前日か当日の朝に入院し、硬膜外麻酔用カテーテルの挿入が行われます。

前述のように、麻酔は痛みを完全にゼロにするものではありません。「耐えられる程度の痛み」を残すことにより、分娩の進みをコントロールし、母体のいきみに合わせて赤ちゃんの動きを促します。

入院前日や入院中は、食事内容や摂取時間に制限が設けられる場合も多々見られます。特に固形物や水分の摂取については、医師や助産師の指示を守り、適切なタイミングで行いましょう。

【Q&A】無痛分娩の流れに関するよくある質問

最後に、無痛分娩の流れについていただくことの多いご質問に回答します。

Q1.緊急帝王切開になることはある?

無痛分娩を予定していても、緊急帝王切開になる可能性があります。

分娩中に赤ちゃんや母体に危険が及ぶ兆候がある場合は、硬膜外麻酔もしくは脊椎麻酔を用いて帝王切開を行う場合があります。

Q2.自然に陣痛が来た場合も無痛にできる?

陣痛が来た後でも、無痛分娩を開始することは可能です。

事前に産院へご連絡いただき、到着と同時に麻酔を開始できるように準備を進めます。

ただし、子宮口の開き具合によっては、麻酔が間に合わずそのまま出産となる可能性もあります。

Q3.無痛分娩後に気を付けることはありますか?

無痛分娩後は、一時的に排尿がしにくくなったり、下肢のしびれや感覚の違和感が出たりする場合があります。

ほとんどは数時間から数日で回復しますが、症状が続く場合は主治医へ相談することが大切です。

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まとめ

無痛分娩は、陣痛の痛みを和らげながら出産が可能であり、多くの妊婦さんにとって心強い選択肢となります。当日の流れや準備するものを事前に理解しておくことで、不安を少しでも緩和し、医師や助産師とともに協力して出産へ臨みましょう。

石川県で無痛分娩をご検討されている方は、いこまともみレディースクリニックへお気軽にお問い合わせください。

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