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石川県白山市の女性産婦人科医 いこまともみ です。
今回は、意外と知られていない 正しい座り方 についてのお話です。
妊娠中は赤ちゃんが骨盤を通過しやすいように、関節や靭帯が緩まっているので骨盤が歪みやすくなっています。
そのため、妊娠中や産後に間違った座り方をすると、骨盤が歪んでしまい様々なトラブルを引き起こします。
たとえば、腰痛。とくに片側だけの腰痛は片方の筋肉が凝り固まって、歪んでいる場合があります。
また、歪みがあると血のめぐりが悪くなり、子宮が張りやすくなることもあります。
さらに分娩の時には、歪みのある場所で赤ちゃんがひっかかったり、骨盤周囲の筋肉が硬直してしまい、子宮口がなかなか開かず難産になることもあります。
産後に生理痛が悪化したり、排卵痛が生じるのも骨盤の歪みが原因です。
このように妊娠中や産後の腹痛や腰痛は、骨盤の歪みが原因になっていることが多いのです。
骨盤を歪ませないためには、日常の座り方がとても大切です。
床に直接座るときは、”横すわり”や”女の子すわり”は骨盤が歪むのでおすすめしません。
”あぐら”と”正座”は骨盤が歪みませんので、ベストな座り方と言えるでしょう。
椅子に座るときは、足を組まずに座りましょう。
また背もたれによりかかるのは、一見楽なように感じますが、実はものすごく腰に負担がかかっています。
立っているときよりも座っているときの方が、腰に負担が大きいのです。
椅子に座るときは、浅めに座って背もたれによりかからないように座りましょう。
あぐらは両足の裏側をくっつけるのではなく、両足をクロスさせて足の甲が床に触れるようにしましょう。
また、背骨が曲がっていると腰痛の原因となりますので、クッションを入れて背筋が伸びた良い姿勢で行うと良いですね。
正座は足が痺れてしまい苦手な方も多いと思います。お尻の下にクッションをいれると楽に座れますので、ぜひお試しください。
座り方は習慣です。
腰痛がある方は、今日からご自身の座り方を見直してみましょう。