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2025.09.30
BLOG
妊婦中の口腔ケア
石川県白山市の女性産婦人科医 いこまともみ です。
今回は 妊娠中の口腔ケアについてお話ししたいと思います。
妊娠中はホルモン環境の変化、唾液の分泌低下などにより歯周病や虫歯になりやすいと言われています。
実際、妊婦さんの32%に歯周病が認められたという報告もあります。
また、歯周病があると早産が増えるというデータもあります。
そのため、妊娠中は歯周病にならないように、これまでより口腔内を清潔に保つ必要があります。
また赤ちゃんの口腔内は生後直後は無菌ですが、母体の口腔内細菌が伝播するので、授乳中のママの口腔ケアも大事と言えるでしょう。
つわりがひどくて通常の歯磨き粉が使えない場合は、低刺激のマタニティ歯磨きジェルという商品もあります。
様々な商品がありますので、いろいろ試してみてお好みのものを見つけましょう。
逆に、妊娠中に避けるべき歯磨き粉もあります。
ホワイトニング効果のある過酸化水素を含むものや、研磨剤を多く含むものは避けるべきとされています。
当然ながら、妊娠中は歯そのものを白くするホワイトニングもできませんのでご注意ください。
一方、妊娠中の虫歯、歯周病の治療、歯石取りは問題ありません。
育児が始まると歯の治療に通う時間が取りづらくなるので、むしろ積極的に治療しましょう。
つわりの時期がおさまる、妊娠5か月以降がおすすめです。
またお腹が大きくなると歯医者での仰向けの姿勢がつらくなりますので、7~8か月頃までにすませるのが良いでしょう。
そして口腔ケアを習慣付けて、育児中も健やかな口腔を維持していきましょう。