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出産という大仕事を終え、休む間もなく始まる赤ちゃんとの生活。
「自分の食事は適当に済ませてしまっている」というお母さんも多いのではないでしょうか。
しかし、産後の食事はお母さんの体力回復を促し、良質な母乳を育むための大切な土台になります。
この記事では、産後に摂りたい栄養素や、授乳中に注意したい食べ物、無理なく栄養管理を行うコツなどを詳しくお伝えします。
産後の食事で栄養管理が重要とされる理由
なぜ産後の食事が妊娠中と同じくらい大切だといわれているのか、その理由から見ていきましょう。
出産ダメージからの回復(子宮復古など)を促すため
出産は全治2か月の怪我に匹敵するほどのダメージを身体に与えるといわれています。
体力の消耗に加え、出血や会陰切開などの傷を癒すためには、十分な栄養が必要不可欠です。
バランスの取れた食事は、悪露(おろ)をスムーズに排出し、子宮が元のサイズに戻る「子宮復古」を助けるエネルギー源にもなります。
質の良い母乳を作り赤ちゃんに栄養を届けるため
母乳はお母さんの血液から作られています。
そのため、お母さんの栄養状態は母乳を通して赤ちゃんに直接影響します。
授乳期は通常よりも多くのエネルギーと水分を消費するため、お母さん自身の健康を守りながら赤ちゃんへ栄養を届けるには、意識して栄養を摂取することが大切です。
産後の回復と母乳育児に必要な栄養素
産後の身体を支え、スムーズに授乳を行うために、特に意識して摂取したい栄養素をご紹介します。
鉄分|貧血の予防・改善
出産時の出血や悪露、さらには母乳への血液移行により、産後は貧血になりやすい状態です。
鉄分を積極的に摂取するのはもちろん、ビタミンCと一緒に摂ることで吸収率が高まるため、フルーツや野菜を組み合わせたメニューを選びましょう。
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具体的な食材 |
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| レバー(牛・鶏・豚) | 赤身肉(牛・豚) | ひじき |
| あさり(水煮缶も可) | カツオ・マグロ | 小松菜・ほうれん草 |
| 納豆・厚揚げ(大豆製品) | ||
タンパク質|細胞や組織の修復
タンパク質は筋肉や血液、母乳の材料となるほか、傷ついた子宮や産道の修復を助けてくれます。
【肉類|脂身の少ない部位】
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具体的な食材 |
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| 鶏ささみ | 鶏むね肉(皮なし) | 豚ヒレ肉 | 牛モモ肉 |
【魚介類|良質な脂も摂れる】
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具体的な食材 |
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| 鮭 | 白身魚(タラなど) | しらす | ツナ缶(ノンオイル・水煮タイプ) |
【大豆製品・卵】
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具体的な食材 |
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| 納豆 | 豆腐 | 豆乳 | ゆで卵 | 温泉卵 |
カルシウム
授乳中は母体から赤ちゃんへカルシウムが移行するため、骨密度が下がりやすくなります。
骨折などのトラブルを防ぐためにも、乳製品や魚介類を積極的に摂りましょう。
【乳製品】
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具体的な食材 |
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| 牛乳 | ヨーグルト | プロセスチーズ |
※ナチュラルチーズは食中毒予防のため避けるか、加熱すること
【魚介類・小魚|骨ごと食べられるもの】
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具体的な食材 |
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| しらす | 桜えび | サバ缶やイワシ缶(水煮) | 食べる小魚 |
【大豆製品・海藻|乳製品が苦手・脂質を抑えたい方向け】
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具体的な食材 |
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| 木綿豆腐 | 厚揚げ | ひじき |
【野菜|副菜として取り入れやすいもの】
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具体的な食材 |
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| 小松菜 | 切り干し大根 | チンゲン菜 |
葉酸とビタミン類|身体の調子を整える
葉酸は妊娠中に必要なイメージが強い栄養素ですが、新しい血液を作るため、産後にも欠かせない存在です。
同時に、ビタミン類も免疫のアップに役立つため、積極的な摂取が推奨されます。
【葉酸|造血・子宮回復をサポート】
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具体的な食材 |
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| ブロッコリー | ほうれん草 | 枝豆 | いちご |
【ビタミンB群|疲労回復・エネルギー代謝】
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具体的な食材 |
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| 豚肉 | 鮭 | 玄米 | オートミール | バナナ |
【ビタミンC|免疫力アップ・鉄分の吸収率アップ】
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具体的な食材 |
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| キウイ | みかんなど柑橘類 | さつまいも | パプリカ |
産後の授乳中に食べてはいけないもの・控えるべき飲み物
赤ちゃんへの影響や、お母さん側のトラブルを防ぐために、授乳中に控えたい食べ物・飲み物も知っておきましょう。
アルコール
授乳中のアルコール摂取は、たとえ少量でも避けましょう。
アルコールは母乳を通じて赤ちゃんに移行し、脳や身体の発育に悪影響を及ぼす恐れがあります。
多量のカフェイン
コーヒーや紅茶、エナジードリンクなどの摂りすぎにも注意が必要です。
カフェインも母乳に移行するため、赤ちゃんの寝つきが悪くなる可能性があります。
「絶対に避けなければならない」わけではありませんが、1日1~2杯程度に留めるか、ノンカフェイン飲料(デカフェ)を選びましょう。
脂質や糖分が多い食事
揚げ物や生クリームたっぷりの洋菓子などを食べすぎると、乳腺が詰まりやすくなり、「乳腺炎」を招く可能性が指摘されています。
手軽な菓子パンなどを食事代わりにするのは避け、栄養バランスのよいメニューを意識しましょう。
【控えるべき脂質や糖分が多い食材】
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分類 |
食材 |
| 洋菓子類(脂質+糖分が多い) | ケーキ、チョコレート、アイスクリーム、クッキーなど |
| 揚げ物・ジャンクフード(脂質が多い) | とんかつ、唐揚げ、フライドポテト、カップ麺など |
| 菓子パン類 | ドーナツ、メロンパンなど |
水銀を多く含む魚
一部の大型魚は、水銀含有量が高く、赤ちゃんへの移行が懸念されます。
以下の「注意が必要な魚」に当てはまるものは、週に1回(約80g)程度を目安に摂りましょう。
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分類 |
魚の種類 |
| 注意が必要な主な魚 | キダイ、キンメダイ、マカジキ、メカジキ、クロマグロ(本マグロ)、メバチマグロ、エッチュウバイガイ、マッコウクジラなど |
| 普段通り食べて良い魚 | キハダマグロ、ビンナガマグロ、メジマグロ、サケ、アジ、サバ、イワシ、サンマ、タイ、ブリ、カツオなど |
参考:厚生労働省|これからママになるあなたへ お魚について知っておいてほしいこと
刺身などの生もの
産後は免疫力が落ちているため、食中毒の可能性がある食べ物には十分な注意が必要です。
- 刺身・お寿司(アニサキス・腸炎ビブリオなど):
妊娠中のように「絶対NG」ではないものの、食べるなら体調が良い時に。鮮度の高いものを選ぶこと。少しでも匂いや色に違和感がある場合は加熱する。 - ナチュラルチーズ・生ハム・スモークサーモン(リステリア菌):
加熱殺菌されていないものは避け、ピザやグラタンなどしっかり火を通す。 - 二枚貝・生牡蠣(ノロウイルス):
リスクが高いため、産褥期(産後1ヶ月程度)はできるだけ避ける。食べる場合は中心部まで十分に加熱(85℃~90℃で90秒以上)すること。
関連記事:産後にやってはいけないことは何?安静すべき日数や外出できる時期を解説
産褥期の食事で無理をしないための工夫
栄養管理は大切ですが、産後一番大切なのは「お母さんが休息すること」です。
お母さん自身はもちろん、パートナーや家族にも協力してもらい、体力の回復に努めましょう。
水分補給は意識的にこまめに行う
授乳により水分が奪われるため、1日2リットルを目安に水を飲みましょう。
ノンカフェインのお茶や水など、1日のなかでこまめに摂取するのがポイントです。
レトルトや宅配弁当・家事代行を賢く頼る
毎食必ず手作りしようと頑張りすぎず、冷凍の宅配弁当やミールキットなどを活用し、ストレスを溜めない環境を作ることが大切です。
まとめ
産後の食事は、お母さんと赤ちゃんの元気を作る源です。
完璧を目指す必要はないので、まずは摂りやすい栄養素から少しずつ意識して取り入れてみてくださいね。
いこまともみレディースクリニックでは、産後の体調不良や栄養についてのご相談も承っております。
慣れない育児のなか、ご自身の身体について不安なことがあれば、いつでもお気軽にお越しください。
スタッフ一同、お母さんの心と身体が健やかに回復できるよう、丁寧にサポートいたします。
