石川県白山市の女性産婦人科医　いこまともみ　です。

前回、現在難産の場合の主流となっているとお話しした”吸引分娩”。　今回はより詳しくお話ししたいと思います。

 

高度な技術を習得しなくても行える”吸引分娩”ですが、デメリットもあります。

吸引圧をかけて赤ちゃんの頭をひっぱるので、血腫という内出血を起こすことがあるのです。

最悪の場合、血腫で赤ちゃんが死亡することもあります。

 

意外と知られていない事ですが…　無痛分娩では自然分娩よりも２倍吸引分娩が増えます。

一般的に初産婦の場合、自然分娩で吸引分娩になる人の割合は５～１６％程度に対し

無痛分娩では２０～５８％と言われています。

ちなみに当院での吸引分娩の割合は2.5％です。

なぜ、無痛分娩で吸引分娩が増えるのでしょうか？

それは無痛分娩は麻酔をするので、下半身に力が入らずいきむ力が弱くなるからです。

そのため医師が赤ちゃんを引っ張る手助けをしないと自力で産むことができません。

医師としては、できるだけ吸引分娩は避けたいものです。

吸引分娩を避けるコツは2つあります。

１，自然分娩をすること

２，安産のコツを守ること

安産のコツはたくさんあります！これからのブログでご紹介しますね。