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石川県白山市の女性産婦人科医 いこまともみ です。
今回は 出産前からの乳房ケアの重要性 についてお話ししたいと思います。
痛くてつらい陣痛を乗り越え、やっと会えたわが子におっぱいをあげるひとときは、ただただ幸せな時間…とイメージされる方も多いでしょう。
しかし、実際の授乳は想像と違うかもしれません。
といいますのも、授乳はおっぱいの痛みとの闘いだからです。
吸われると悲鳴をあげたくなるような痛さで、思わず赤ちゃんを遠のけてしまうくらいです。
これは、乳首がハードグミのように硬いことが原因です。
また硬い乳首は授乳中に切れることもあります。切れると痛さが倍増します。
妊娠中はお産のことで頭がいっぱいなので、産んだ後のことまで想像する余裕がないママがほとんどです。
ですが出産前の乳房の準備を怠ると、幸せなはずの授乳で痛い思いをすることになります。
陣痛の痛みは産めば終わりですが、授乳の痛みは毎日何度も続くので、むしろそちらの方が辛いと言われるママもいらっしゃいます。
そうならないために、妊娠36週になったらお風呂上りに乳首のお手入れをしましょう。
1日1回入浴後に片方5分ずつ、両方で10分間の乳房マッサージすることで、はじめは硬かった乳首がつきたてのお餅のように柔らかくなります。
吸われても痛くありませんし、赤ちゃんも吸いやすいので、たくさんおっぱいを飲んでくれます。
産後の授乳がスムーズにいくか否かは、妊娠中から乳首のお手入れをしていたか否かで決まるのです。
もし乳首がハードグミのように硬く、触っただけでも痛いと感じたら、要注意です。
そのまま出産すると、痛くてつらい授乳が待っています。
授乳が上手くいかなくて、産後ブルーになるママもいます。
後悔先に立たずとならないように、妊娠36週になったら毎日お手入れして、柔らかい乳首をつくりましょう。