NEWS お知らせ
- TOP
- お知らせ
石川県白山市の女性産婦人科医 いこまともみ です。
今回は、女性に多いお悩みのひとつ ”むくみ” についてのお話です。
妊娠中や産後に足がパンパンに浮腫むのは珍しいことではありません。
妊娠高血圧症候群や、塩分の取りすぎ以外にも ”むくみ” の原因があるのはご存知でしょうか?
それは ”水” を飲まない習慣です。
「水分を摂っていますか?」
「はい、摂っています。」
「何を飲んでいますか?」
「お茶です。」
「水は?」
「水? あまり飲みません。お茶は水分ではないのですか?」
「はい水分ではありません。」
「・・・???」
私の診察室では、このような会話がよく繰り広げられます。
そうです。お茶は水分ではないのです。
お茶は嗜好品。趣味で飲むものです。コーヒーや紅茶は嗜好品と認識されていますが、実はお茶もそうなのです。
人間の体にとって水分とは、 ”水” です。
お茶もジュースもコーヒーも水ではありません。お茶を水分代わりにして水を飲まない人は、体の細胞の中に新しい ”水” が入ってこないので、ため池のような状態になっています。ドロドロ血液ならぬドロドロ細胞水になって、老廃物が細胞内に蓄積してしまいます。
その結果、体が浮腫むのです。
このような患者さまが意識して ”水” を飲み始めますと、細胞内にきれいな ”水” が入ってきて、老廃物の毒素を薄めようと体が働きます。そのためしばらくの間は ”むくみ” がむしろ悪化します。
しかしそこで飲むのを止めてしまうと、老廃物が溜まったままで終わってしまうので、もうしばらく水を飲み続けてください。すると、ある日から色の薄い尿がたくさん出始め、尿回数と尿量が増えます。
それが老廃物が流れ出ているサインです。そこから ”むくみ” が解消されるのを実感できるでしょう。
水を飲み始めて2週間ほどで ”むくみ” が解消される方が多いです。夕方になると足がむくんでパンパンになる方は、お茶を飲むのをやめ、水を飲むようにしましょう。
またキンキンに冷えた水は体を冷やしますので、常温か白湯がおすすめです。