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石川県白山市の女性産婦人科医 いこまともみ です。
今回は、妊婦さんだけでなく女性の大敵 ”冷え” についてのお話です。
かくれ冷え性の妊婦さんが増えています。肌を触ると冷たく、明らかに冷えているのですが、本人に”冷え”の自覚はありません。
冷え性はママと赤ちゃんにどのような影響を及ぼすのか、ご存知でしょうか。
妊娠30週になっても逆子が直らない患者さんに『入浴していますか?』と質問すると、湯舟にはつからず、シャワーで済ませる人が多いことに気が付きました。
ママの体が冷えると、子宮が固く縮こまるため、子宮の空間が狭くなり、赤ちゃんは自由に身動きできなくなってしまいます。
その結果、逆子になりやすいのです。
また、子宮頸管の長さは十分あるのに、お腹の張りを訴える切迫早産の患者さん。
こういう場合も、子宮の”冷え”が原因…ということが少なくありません。
さらには、予定日を過ぎてもなかなか陣痛が来なかったり、前駆陣痛が長く、スムーズにお産が進まない場合も、妊婦さんの”冷え”が原因の一つとなっています。
妊婦さんに限らず、自覚がなくても本当は冷えている女性は多くいらっしゃいます。特に妊婦さんには、シャワーではなく入浴ををおすすめします。
冷房や冷たい飲み物などで、実は”冷え”は冬よりも夏の方が多いのです。妊娠中は季節に関係なく、湯船につかるようにしましょう。
できれば入浴剤を入れて、保温効果を高めましょう。
陣痛が来てクリニックに電話をすると、助産師さんから入浴を済ませてから来るようにアドバイスをされることがあります。
陣痛が来たのに、今からお風呂?そんな余裕あるの?と思うかもしれませんが、入浴して身体を温めた方が筋肉がほぐれて、スムーズにお産が進むのです。
当クリニックの陣痛室には、いつでも入れるお風呂もありますので、身体を温め、リラックスしてお産に臨めます。
ただし、破水した場合は入浴をしてはいけませんので、必ず助産師さんのアドバイスを受けましょう。