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2023.06.20 BLOG
安産のコツ⑥ ~尖腹を治す~

石川県白山市の女性産婦人科医 いこまともみ です。

”安産のコツ”シリーズ、最終回は尖腹についてです。

 

安産はお母さんのためだけではなく、赤ちゃんのためでもあります。

突然ですが「尖腹(せんぷく)」という言葉を耳にしたことはありますか?

「尖ったお腹」…読んで字のごとく、前に突き出たお腹のことです。

妊娠中のお腹の出方は人それぞれで、もともとの体格や赤ちゃんの発育状況によっても個人差があります。

ただ、産科の領域で尖腹と呼ぶのは、異常なレベルで突き出たお腹を指します。

 

尖腹の原因の一つは反り腰であることです。

腰が反り返っていると、子宮が骨盤から飛び出してしまいます。子宮が骨盤から飛び出すと、子宮が不安定になり頻繫にお腹が張ります。

反り腰・尖腹の妊婦さんが切迫早産になりやすいと言われるのは、そのためです。

反り腰・尖腹の妊婦さんは、姿勢を整え、昔ながらの”さらし”でお腹を固定させるとお腹の張りが治まります。

また、予定日を過ぎても陣痛が来ない人や、陣痛が来ても途中でお産が進まなくなるのも、反り腰・尖腹が原因の一つです。

経産婦さんにも多くみられ、子宮口が開いているのに陣痛が来ない人は、この尖腹を矯正すると自然に陣痛が始まることがあります。

一般的なマジックテープで止めるタイプの妊婦帯は、妊娠10か月になるとお腹が大きくて入らなくなることもありますが、”さらし”は大きくなったお腹でも巻くことができ、尖腹の予防になります。

当院では妊婦健診で姿勢チェックを行っています。安産を目指して良い姿勢を保ちましょう。

”さらし”の巻き方など、安産に導くアドバイスも随時行っていますので、不安なこと、疑問に思うことがありましたら、経験豊富な助産師にお聞きくださいね。

 

 

 

 

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